今月10月の誕生石は、オパールとトルマリンです。今回は、この2種類の宝石をご紹介します。
【オパール】
オパールは、貴石を意味するラテン語のオパルスに由来し、古代ローマ人はオパールを愛と希望の宝石と考えていました。
オパールは、水晶やメノウと同じ二酸化珪素を主成分としていますが、なんと重量の3~10%は水分だそうです。
1億2000万年から3000万年前に時間をかけて自然の力で作られたもので、地球の表面近くに多く存在しています。しかし、その中でも美しい虹色の輝き、遊色効果といいますが、その遊色効果を出すものは限られていて、同じ模様を示すものは、世界にふたつとない一つひとつに個性がある貴重な宝石です。
ちなみにあの虹色の輝き遊色効果は、なぜ現れるのか?不思議ですね。
実はオパール、小さな球状あるいは塊状の粒子の集合体であり、遊色を示すものは粒の揃った球状粒子が規則正しく並んで詰まったものだったのです。球状粒子のサイズが小さい場合は、紫、中間が緑、大きな場合が赤というように、粒子の大きさによって決まるそうです。
なお、このような、遊色効果を示すものが、プレシャスオパールと呼ばれ一般的には次の、ホワイトオパール・ブラックオパール・ウォーターオパール・ファイアーオパールの4種類に分類されます。
プレシャスオパールの世界の二大産地は、よく知られているようにオーストラリアとメキシコで、オーストラリアがホワイトとブラックの主産地で、メキシコがウォーターとファイアの主な産地です。また、遊色効果がないが、宝石用として美しいもの、例えばピンクオパールや、ブルーオパール等は、コモンオパールと呼ばれます。
石言葉は、純真無垢、歓喜などで身につける人のインスピレーションや創造性を高める効果があると言われています。
和名 蛋白石
語源 ギリシャ語「オパロス」(色の変化の意味)※諸説あります
硬度 6.5
産地 オーストラリア、メキシコ、エチオピア等
石言葉 純真無垢、歓喜
【トルマリン】
トルマリンは、17世紀初めにスリランカを訪れたオランダ人がヨーロッパに紹介したといわれています。
ケイ酸塩鉱物という鉱物の一種で。熱すると電気を帯びるのが特徴で電気石といわれています。見る角度によって色が変わる多色性を持ち、豊富なカラーバリエーションがあり,赤、ピンク、グリーン、ブルー・・など少なくとも数十種類は、あるといわれています。
様々なカラーバリエーションの中には、非常に稀少性の高いものがあり、例えばブラジルパライバ州で1982年に発見されたパライバトルマリンは、希少価値が高くその美しい色合いは人気が高く、非常に高値で取引されています。
その他一つの石ではっきり2色にわかれたものが存在するのもトルマリン特有の特性です。なかでもスイカの皮の緑・果肉の赤の2色を持つウオータメロントルマリンが人気です。
また、トルマリンは、ジュエリーとしてはもちろん健康や美容に役立つ宝石としてしられており、お風呂に入れたり化粧品に配合されるなどして利用されています。
和名 電気石
語源 スリランカ語「トルマリ」(多くの色を持つ意味)から
硬度 7~7.5
産地 ブラジル、スリランカ、アメリカ、東アフリカ等
石言葉 希望、寛大、友情