12月の誕生石トルコ石(ターコイズ)、ラピスラズリ、タンザナイト、ジルコンです。
今回はこの4つの宝石をご紹介します。
【トルコ石】
トルコ石は、古代エジプト初期の王墓や、インカ帝国の財宝の中から装飾品に加工されたものが出土しています。紀元前3000年頃、古代エジプト王朝の女王達は、トルコ石のブレスレットを使用していたそうで、人類が昔から深く関わってきた宝石です。
トルコ石は、その名の通りトルコで採れる!と思われがちですが、トルコでは、全くとれません。
トルコ石と呼ばれるようになったのは、イランやエジプトで採れたものが、トルコ経由で地中海地方に持ち込まれたことから、トルコからやってきた石ということでトルコ石と呼ばれるようになりました。
トルコ石は、空色のような青色から、青緑色まであります。これはトルコ石が、銅とアルミニウムを主成分としており、アルミニウムの青は、銅によるものです。なお、アルミニウムの部分に鉄が多くなると緑色になります。深い空の色を示す最高級品は、「ロビンエッグ・ブルー(ツグミの卵の青)と呼ばれて、特にアメリカで珍重されているそうです。 模造品が、非常に多い宝石で注意が必要です。古代エジプトの遺跡からもトルコ石を模したガラス製品や動物の骨を使ったものまでたくさんあります。
危険や邪悪なエネルギーから持ち主を守る石とされ古くから、持ち主に危険が及ぶと変色したり欠けてしまったりするといわれています。したがって、旅のお守りとしても重宝されました。また、視力の改善に効果があると伝えられ、他に肝臓などの機能を高める作用があると言われています。
アメリカ・インディアンのなかでも勇猛果敢なアパッチ族や中央アメリカの原住民のマヤ、そして中央アジアでも、弓や銃にこの石をはめこんで百発百中のおまじないにしたということです。
語 源 ターコイズは、英語の青の意味から
和 名 トルコ石
主要産地 アメリカ、イラン、エジプト、メキシコなど
硬 度 5.5~6
石言葉 成功、旅の安全

【ラピスラズリ】
ラピスラズリは、ラズライト(青金石)の宝石名です。ラピスラズリは、古くから知られており、すでに紀元前3000年頃、メソポタミアのシュメール文明で、装身具や工芸品として使われていました。また、古代エジプトでは、天空と冥界の神シリスの石とされ、紀元前1300年頃には、ツタンカーメン王の黄金のマスクにラピスラズリが使われたそうです。
聖書にも登場しており、エルサレムの神殿は、12種類の石で飾られ、その宝石のの2番目がラピスラズリであるとされています。
このように古来より聖なる石として重宝されており、災いを回避し持ち主に最高の幸運をもたらす宝石といわれます。また、脳を活性化し、知性を増し、直観力を養うといわれています。勉強や仕事などに効果があります。
語 源 ペルシャ語で「青」という意味のlazwardと石を意味するlapisから
和 名 瑠璃
主要産地 アフガ二スタン
硬 度 5~5.5
石言葉 尊厳、崇高、高貴

【タンザナイト】
多色性という特徴を持つ青紫の美しい宝石がタンザナイト。1967年に東アフリカのタンザニアで発見され、宝石商のティファニーが命名しました。「タンザニアの夕暮れ」という意味の造語で、キリマンジャロ山の麓にあるメレラニ鉱山でのみ産出される希少石です。自然光の下では透明感に満ちた美しい群青色に、白熱灯の下では紫色、蛍光灯の下では青色へと変化します。1989年頃から産出が増えた事から美しくて価格が手頃なことから特に米国で人気を集めています。
語 源 タンザニアの夕暮れから
主要産地 タンザニア
硬 度 6~7
石言葉 高貴、知性、誇り、冷静、希望、神秘

【ジルコン】
ジルコンは強い輝きを持ち、さまざまなカラーバリエーションがあります。古代ペルシャ語で金を意味するzarと色を表すgunが名前の由来といわれています。地球上のあらゆる地域で産出する宝石です。和名は風信子(ヒヤシンス)石。これは、赤から黄色のジルコンがヒヤシンスと呼ばれていたためです。
語 源 ペルシャ語の金を意味する言葉から
主要産地 ミャンマー、スリランカ、タンザニア、カンボジア、タイ
硬 度 6~7.5
石言葉 安らぎ、夢想、可能性