今回は、7月の誕生石「ルビー」「スフェーン」についてご紹介します。
【ルビー】
ルビーは、モース硬度9のサファイヤと同じコランダムと呼ばれるダイヤモンドの次に固い鉱物です。 ヨーロッパでは、ダイヤモンドが、宝石の王とされるのに対し、ルビーは、宝石の女王と呼ばれます。古代エジプトでは、王の威厳を表わす宝石として重宝されました。
また、サンスクリット語でルビーは、ラトナラジ(宝石の王)と呼ばれました。このようにルビーは、各地で、宝石の中で宝石の王あるいは宝石の女王として高い地位にあります。 なお、ルビーはサファイヤと同じ鉱物で、赤いものをルビー、その他のものをサファイヤと呼びます。
ルビーの最良のものは、通常は、ミャンマー(ビルマ)産のものとされており黒色等が混ざっていない、鮮やかな色のもので、最も評価の高いものは、ピジョンブラッド(鳩の血)と呼ばれる色のものです。ピジョンブラッドは、ミャンマー産の鮮明な赤色の中にピンク色が少し混じった色で透明度、照り、光沢がよく内包物が肉眼で確認できない等の条件を満たしたものを呼びます。
タイ産は、黒味がかった赤色のものが多いのが特徴で、タイ産の最上級のものは、ビーフブラッド(牛の血)とよばれます。また、スリランカ産は、ピンク色が強いものが多いのが特徴です。チェリーピンクとよばれ、かわいいピンク色が人気です。
ルビーは、カボションカットするとスターの出るものがあります。 これは、六条の線が現れ、スタールビーと呼ばれます。スターは、内包物が針状の結晶になっており、それが美しい六条の線をうかびあがらせます。
ルビーの効果、伝説としては、赤は古来から、戦いと熱情、豊穣を象徴し、また、ルビーの赤は、内部で燃える情熱の赤だと考えられており、戦うものに失った熱情をよみがえらせ不死の力を授けてくれると考えられてきました。
戦いを勝利に導き、病気や呪いなどあらゆる邪気から守ってくれ、不滅の炎の化身とされ、情熱と自由を司るため、あらゆる危険や天災から身を守り、富と平和をもたらすと言われています。また、古代インドでは、自然の精霊達が神に贈りものをし、その中で大地の精霊は、ルビーを贈りそのルビーは、神の額を飾ったという伝説もあります。
結婚40周年は、ルビー婚式です。結婚40年の方にもおすすめです。
語 源 ラテン語赤の意味の‘reber(ルーベラ)からきています。
和 名 紅玉
主要産地 ミャンマー、タイ、スリランカ
硬 度 9
石言葉 情熱、純愛、威厳
【スフェーン】
スフェーンは、チタンを含む鉱物で別名チタナイトとも呼ばれます。赤、黄、緑の強い分散光を放ちなんとあのダイヤモンドより強い分散光を放つのが特徴です。見る角度によって色々な色が楽しめる多色性のある宝石です。
スフェーンは、1787年にマーク・オーガスト・ピクテによって新種の鉱物として初めて認識されました。彼の誕生月が7月であることと、スフェーンは輝きが強く日本の夏の森のような色合いを持つことから、7月の誕生石となりました。
コミュニケーション能力を高め才能を開花させ成功に導いてくれると言われています。ダイヤモンド以上に輝く宝石として、なにかにチャレンジする時や、未来を輝かせたい方にもピッタリです。
語 源 結晶の形である楔(くさび)を意味するギリシャ語「スフェーン」から
主要産地 オーストラリア、ブラジル、メキシコ、米国
硬 度 5~5.5
石言葉 成功、魅惑、純粋、才能の開花